まだ東京を楽しんでないの?

まだ東京を楽しんでないの?

某高知県の限界集落ブロガーに反論するわけではないんだけど、そんなに東京をヘイトしなくてもいいんじゃね?って記事です。

有名ブロガーは言葉と影響力が強いし、時代の流れ的に「サラリーマン馬鹿じゃね?」とか、「大都市で社畜のように働く生活ってアホでしょ?」という論調が強いような気がするので、デメリットばかりじゃないよという趣旨でこれを書いてる。

ただ、断っておくと、某有名ブロガーの主張はだいたい賛同するし、本も何冊か買ってるし、ついでにブロギルにも参加してるし。個人的にはあの人が好きなわけだ。ここでは人格の話ではなく、いち議論として書いてみる。

東京で働く問題点ってひょっとして一つではないのか?

考えてみると、東京もしくはそれに類する都市でサラリーマンしている人への批判って、「圧迫死しそうな満員電車で毎日通勤するなんて正気?」というところに集約される気がする。

早く独立しろよ、ブログで稼ぐなんて簡単なことだよという主張には、それは東京のサラリーマンに限った話ではない。社畜が嫌なら、独立してやっていく手段はいくらでもあるし、早ければ早いほどいいよという話。それは否定しない。つか、むしろ「だよねー」。

社畜のようにブラック企業でいつまで働いてんの?ってのも、東京に限った話ではない。全国どこにでもブラックはあるだろうし。

物価高いよねってのも、沖縄あたり行きゃ物価高いしね。東京に限った話じゃない。

とすると、「東京でサラリーマンする」という仕事を選んだ場合、ここに限定したデメリットは「あの通勤電車を毎日経験するわけ?」という1点に集約されるのではないか。

ただまぁ、仮に1点だけの問題だったとしても、こいつは大問題だ。自分もあんな電車に乗りたくない。まじで毎日毎日寿命が縮まっている気がする。超ストレスフル。

しかし、東京のサラリーマンは感じていると思うけど、ここ3-4年結構緩和されてきているんだよね。

1つにはフレックスや在宅勤務がかなり定着してきて、9時出社を前提にしない会社が増えてきたこと(統計取ってないから、体感だけど)。

もう1つは主にJRの路線が整備されてきたこと。いろんな路線が相互乗り入れを始め、1路線集中というのは少なくなってる気がする。これも統計データがあるのかどうか知らないけど、武蔵小杉に複数の路線が乗り入れたり(湘南新宿ラインだっけ?)、上野か日暮里あたりから千葉方面への乗り入れも増えたりした時期から、結構混雑は緩和されてる気がする(個人の感想です)。

ただ、それ故に今までは大したことなかった駅が大混雑している例もあるので、時代の流れに応じて住む場所や通勤場所(=会社)を変えていく必要はある。武蔵小杉なんか通勤時間帯は「駅から落ちる〜」ってぐらいの人混みだからね。まじで、あそこはよく人が落ちないなって思う。

言いたいのは、行政やJR、鉄道会社の努力で、少しずつではあるが、混雑も緩和されてきているということ。

東京で働くメリット

てことで、東京のサラリーマンだけという話なら通勤電車一点にほぼ集約されるので、そこはフレックスがある会社とか、なるべく混んでいない路線沿いに住むということで解決を図ろう。

ここで何回か書いたけど、フレックスが導入されているなら、逆利用して朝は早くに出勤して、退社を早くすると快適だよ。

自分は早ければ6時に家を出て、7時過ぎに出社、16時に「お疲れ〜」と帰りの電車に乗り、途中生ビールを一杯飲んで帰宅、その後ブログ書いたり、ゲームする時間が結構あるという生活をしている。この時間帯だと、他の地方都市程度の混雑なので、通勤のストレスは随分緩和されてる。

さて、自分は32歳まで大阪にいて、それ以降東京でサラリーマンしている人間だが、そんな人間が東京ならではの感じるメリットを書いていきたい。

イベントが多い

自分はITエンジニア(最近はもっぱらセキュリティの仕事ばっかりだけど、IT全般の方が好き)だけど、大阪から東京に引っ越してきて真っ先に感じたメリットはこれだ。

IT系のフェア、イベント、セミナーは東京で開催されることが圧倒的に多い。ビッグサイト、幕張メッセ等々。

これに大阪から参加しようとすると、その都度上司に伺いを立てて、出張申請して、ホテルや新幹線/飛行機のチケット手配してと、それ自体が一大イベントになってしまう。

しかし、東京にいると「ビッグサイトで今AIエキスポやってるんすよね。昼から行ってきていいっすか?」と気軽に上司に確認し、「急ぎの仕事ないんならいいよ。報告だけちょうだい」みたいな感じで、気楽に行ける。

まぁ、15年も東京にいると、「エキスポは多いが、たいしたものないな」となって、行かなくなるんだけどね。

あと、自分はたまに美術展に行くけど、これもたいていは東京がスタートで、名古屋→京都止まりとかなるのが結構多い。四国とか九州で美術好きな人は「なんで関西で止まるんだよ」と残念がっているのをたまに聞く。

しかも東京だと美術展はたいてい上野か六本木で開催されるので、激混みする土日ではなく、仕事の移動の合間にちょろっと行ってくるみたいなことができる。

要はイベントに参加することがそれほど大仰なことではないというのが東京で働く時のメリット。

多様性に富む

東京の人を見ていると面白い。地方ではなかなかお目にかかれないファッションしたり、挙動をしていたりする。

これが犯罪的だとまずいが、本人が楽しむ分には全然問題なく、そのダイナミックレンジが非常に広い。

15年前に東京に出てきた時、電車の中でオーバーヘッドのヘッドフォンをしている人がこんなに多い都市なのかってびっくりした。

ビーサンで電車に乗ってる人、手すりに掴まってすんげぇ体揺らして音楽聞いてる人、ボタンをかけ違えている人(いや、これはファッションではないと思うが・・・)。

とにかく、「え、そんな格好で・・・」という人が多く、それを受け入れる寛容性が東京にはある。N.Y.ほどではないにしても、「あまり人目を気にせず、自分の好きなスタイルで生きていく」ことができる都市なのだ。

東京も捨てたもんじゃない

ちなみに自分も別に東京が好きなわけではない。面白いとは思ってるけど、死ぬまで住む都市ではないし、死ぬまで困らない資産や不労所得ができればさっさと出ていきたいと思ってる。

そうは言っても東京で働いている限りはできるだけ楽しみたい。あまりにも東京が批判されていると東京がかわいそうに思えるので、東京も捨てたもんじゃないというのを書いていく。

情報はネットで手に入るから東京にいなくてもいい

よく聞く話。

しかし、本当にそう言い切っていいのか?

インターネットで手に入る情報って、テレビで手に入る情報と同じぐらいバイアスがかかっているので、いちから疑ってかかる必要がある。本当に鵜呑みにしていいのか?

影響力のある人や人脈の広い人の話を聞いていると、本当の情報って一般には出てこないんだなって感じることが多い。ネットで手に入る情報は一般的なもの、コモディティ化されたものが多い。

もちろん、コモディティ化されたレベルの情報が必要な時は大いに役立つインターネットなので、別に東京にいなくてもいい。

しかし、本当にコアな話や、それこそ日本を動かすレベルの情報は一握りの人しか知らないことが多い。そういう人が集まっているのが東京なので、自然、東京で生活していると「おもしれーなー、そんな情報が飛び交ってるのかー」と思うことが結構ある。

例えば、名前は出せないけど、ライブドア事件が起こった時期、ある企業でフルコンサルをしていたのだけど、そこの社長のベンツ+お抱え運転手で社長と一緒に企業訪問によく連れて行ってもらってた。移動中のベンツで社長が警察関連のトップの人に電話していてね、「あの事件、狙いはホリエモンじゃなくて、○○でしょ、本命は?」みたいな話をしてるの。こんなの、インターネットやテレビ/新聞などのメディアでは出てこない話だからね。

東京は物価が高い、田舎は安い

ほんとか、それ?

こういう議論で危険なのは、一部を見てそれを全体として定義してしまうことだ。

確かにレストランに行くと東京の方が単価ははるかに高い。でも、これだけをもって「東京は物価が高い」と言い切っていいのか?

自分が属するIT業界だと、東京でIT機器を買う方がはるかに安いよ。アキバで探せば256GBのUSBメモリが980円で買えたりする。

まぁ、USBメモリはなくても死なないが、食事をしないと死ぬので、生活費という意味では物価は高いんじゃねーの?と言われれば、そうなのかもしれんけど。多分総務省あたりの統計データを取ってくれば、消費者物価は東京は高いだろうね。

で、ぐぐってみたら、総務省が都道府県別消費者物価地域差指数というデータを出してる(2017年版)

このPDFからグラフだけ抜き出してみる。

やはり関東圏が抜きん出て高いけど、4位になぜか山形が入ってたり、上位には石川とか長崎、滋賀も入ってるので、必ずしも地方すべてが安いというわけでもない。関東の物価指数が高いのは住居費が高いということがある(このPDFに後述されてる)。

そのため、家を買うとか、賃貸するといった費用を引けば、普段の生活費としては東京もそれほど高いわけではない。

ま、家賃はともかく、東京で家を買うのは正気の沙汰とは思えないほど高いけどね。うちが住んでるのは新宿から40分ぐらいかかる東京の外れだけど、ここで建築された新築のマンションなんか、6,000万ぐらいするしね。買えんわ!

で、一つ忘れていけないことは「物価が高い分、東京で働いているとサラリーも他よりはいい」ということも言える。

これは日本とアメリカを比べた時も、いつも感じること。

アメリカ行くと、ほんと物価が高い。アホかって言いたくなる。

シリコンバレーで働く人なんか、通勤1時間圏内のサンフランシスコ郊外に住んでも、家賃40-80万/月するんだよ。まじかって感じ。

しかし、サラリーが日本のITエンジニアと比較してベラボーに高い。日本で500-600万ぐらいの年収の人と同じ年齢、スキルで普通に1,000万取ってる。

東京も似たような話で、自分が大阪にいた頃と比べても同世代の平均年収は東京の方が高かった。大阪で転職すると提示される年収が同じ条件で東京だと+100万なんてことがざらにあった。

だから、言われるほど東京ってモノが高いとは思わないんだよね。物価は高いかもしれないけど、その分給料が高い傾向にあるのが東京。

インターネットが発達した現代、リモートで働けるから東京にいる必要はない?

これは確かに言える。シンクライアントなんかを使えばセキュリティを担保しつつ、さくさく仕事もできるだけの時代ができてる。

自分も極力オフィスには行きたくない。うるさいし、人が多いので集中できない。安いレンタルオフィスを借りて、一人で黙々と仕事したいと本気で考えてる。自腹でもいい。

特に最近はSlackやマイクロソフトのTeamsみたいなコミュニケーションツールが非常に便利なので、リアルに人が集まる必要性は低い。

でもね。

だからといって、まったく人と会わないといいかというとそういうわけにはいかない。

リアルな交流がないと、鬱々としてくるし、人と会うことで話が活性化されて、新しい事業や展開が生じることも多い。

だから、個人的には「基本はサテライトオフィスみたいな、リモートワーク、でも週に1度ぐらいは人が集まる」働き方がいいと思ってる。

特に営業活動はやはり訪問してなんぼということもあるので、まったくのリモートワークというわけにはいかないだろう。エンジニアなら完全リモートでもいいかもしれないけど、エンジニアばかりではないからね。

お客さんからすると、発注先の会社はどんな雰囲気で、どんな人が担当するのかという「人を見る」ことが多い。コンペになった時明らかにコンペ先の方が知名度も実績も豊富なのに、人を見てもらってこちらに決めてもらうなんて経験は山ほどある。

で、「人と会う」という観点に立つと、それこそ東京の多様性は面白い。ほんとにこの都市には実にいろんな人がいる。90%ぐらいは時間泥棒な人ばかりだけど、10%ぐらいは「うわー、この人おもしれー!」って人がいるのよ。そんな人と知り合いになれるだけでも東京の価値はまだまだ捨てたもんじゃないよ。

一生住む場所じゃないけど、サラリーマンするならやはり面白い東京

自分は32歳まで大阪にいたからね。大阪も立派な大都市だ。それでも東京に出てきて「人を含む多様性」は面白いと感じるし、大阪に戻りたいとは思わない。

十把一絡げに東京がいいとか地方移住がオススメと結論付けられる話ではないということが言いたかったわけだ。

多様性を楽しめる人なら東京は最適だし、とにかく人混みがいや、一人で金は稼げるから自然豊かな場所で静かに暮らしたいと思う人なら地方や田舎に住めばいい。

会社が面白くない、ブラックだ、人がクソだと思っているなら、地方移住の前に転職を考えよう。転職をするならやはり東京の方が有利。いやいや仕事を続けるぐらいなら、さっさと転職しよう。転職しても楽しくないなら、また転職しよう。楽しんで仕事に熱中できる会社は必ずあるよ。

心の持ちようによって同じモノでも随分感じ方は変わるもの。東京も見方や考え方を変えると楽しい場所になる。

自分なんか以前と特に環境が変わっているわけではないけど、今では夜も8時頃になると「早く明日来ないかなぁ」って楽しみにしているもの。

さぁ、いろんな人と出会って、刺激を受けて、いろんなことに参加して、東京を楽しもう。

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