堕ちる

堕ちる

ちきりんさんが相変わらず慧眼に富んだ記事を書いてる。

人間をとことん堕とす霞ヶ関の闇

一部の官僚の不祥事を挙げて、この国は終わってるとか、官僚は人間のクズばっかりみたいなことを言うつもりはない。もちろん大多数が国のために頑張ってくれてるわけで、むしろこういう不祥事を起こした人間を迷惑がっている人がほとんどだと信じたい。

ただ、自分も何回もこういったことを経験してる。

忘れもしないのはつくばにある国の諮問機関で入札があった事例。

とあるシステム構築の入札公募を偶然見つけて、「これならうちでもできるんじゃね?」と思って、つくばの諮問機関を訪問し、公募要件を受け取り、小さい会社ながらもSEたちを集めて提案内容を1週間かけて練り、入札に応募した。

2週間後、入札したベンダーが呼ばれての開札だったのでつくばの独立行政法人を訪問した。ちなみにJAXAではない。JAXAの向こうにある(名目上)研究機関だ。

入札したのはうちと某財閥系大手の子会社SIerの2社だけだった。

細かい金額は覚えていないけど、うちが入札した金額は792万円とか、そんな金額だった。大手に負けるものかと、提案内容を練りに練って、メーカーさんやディーラーさんと交渉して、かなり価格を抑えて勝負した。

開札は入札価格も読み上げられるのだけど、最初にうちが読み上げられて、792万円。

そして、某財閥系大手SIerの入札価格は791万円で、そこに落札が決まった。

あの時の某機構とSIerの2人のにやっと笑った顔が忘れられない。

こちらが出した入札金額のきっちり1万円マイナスで出してくるなんて有り得んだろう。

もともとは随契に近い、握った案件だったはずで、そこへ偶然公募案件を見たうちが応募してきたものだから慌ててうちの入札金額を大手に流し、当初予定の金額よりは下がったとは思うが、きっちり予定通りの業者に金を落とす。

そうか、独立行政法人で、日本でも有名な研究機関なのに、実際はこういうことするんだと思った事件だった。もう7-8年前の話だ。友人もいる研究機関だけど、仕事に関してはこことは絶対に関わらないと思った事件だった。

こんなことが普通にまかり通ってる世界なんだよ、大手は。だから独行とは関わらないし、大手企業にも転職したいとは思わない理由の一つがこれ。

で、言いたいことはそれだけではなくてね。

一度プレミアムクラスを味わうと、人間はなかなかレベルを落とせない

大手企業でなくとも、サラリーマンはある程度の役職と年齢になると接待を受ける。それも自分では到底払えないような高級料理店や飲み屋に。

飲み屋というと安っぽく聞こえるけど、六本木や銀座のクラブだ。キャバクラじゃないよ、クラブだ。自分が経験した中では4人で銀座のクラブに行って(うち一人は社長。社長の行きつけの店)、女性が8人ついて(両脇についてくれる)、2時間いて、自分は酒が弱いので3-4杯飲んだだけで、あとで社長に聞いたら、請求は35万円だったそうだ。

このクラスの世界に足を踏み入れた瞬間は確かに気持ちがいい。これは否定できない。うわー、すげぇ、こんな世界があるんか、数十万単位で金が飛んでいく世界ってあるのかーってね。

大事なのはそこで「はっ」と気づくかどうかだと思う。自分を取り戻せるかどうか。

いつまでもそのクラスを求めているようでは、やがて人間性が破滅する。人間、一度ハイクラスの世界に慣れてしまうとなかなか戻れない。

確かに座るだけで一人数万から10万クラスの料亭で出てくる料理はうまい。素材から調理から超一級。でも明らかに個人で出せる世界ではない。

だから、本来の人間性を保つためには、そういう世界を仕事でも個人で求めないこと、普段の生活は質素にすることが重要だろう。

ちきりんさんのブログでも書かれているが、大企業や行政と関わっていると誘いを断れないことがある。

なら、いっそのことそういう仕事を辞めればいい。大企業なんかに行かず、ベンチャーやスタートアップで仕事すればいい。

そして、万一手元にたくさんの現金ができたとしても、生活水準は以前と変えないようにする。

本当の億万長者は成金でのし上がってきた人ではないという統計がアメリカで出てる。

この本を読むと、隣の家の一見質素で、贅沢なんかまったくしない、中古車を何年も乗り回している人が実は億を超える資産を持っているというアメリカの事情を知ることができる。

金は欲しいが贅沢はしない。そうありたいね。

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