この本は面白い!八槻翔「オカルトトリック」

  • 2018.08.22
この本は面白い!八槻翔「オカルトトリック」
オカルトトリック (N-angou文庫)
(2016-11-09)
売り上げランキング: 12,527

久し振りに「先が読みたくて寝れん!」という本に出会った。実際、平日なのにほぼ徹夜して読了してしまった。

Kindle Unlimitedに登録されていて、レビューが非常に良かったので読んでみた本。主人公はある理由があって奇術を習得したい高校生の男子、ヒロインは小さい頃天才奇術師と言われた同じ高校の女子。主人公はこの天才奇術師に弟子入りするという場面設定で話が進む。

本は3章に分かれていて、それぞれ小さな事件が起こり、物語自体は単独で完結する。

しかし、大きな流れとしては1つの物語になっていて、3章が音楽で言うコーダになってる。

初めはツンツン態度の天才奇術師が次第に主人公に心を開いて行く様子が描かれているのだが、終章で大きな転換を迎える。

そこまで来ると各章で設定されているミステリー的な謎なんかどうでもよくなって、「この2人の関係はどうなるんだ?」と、そこが気になって仕方なくなる。

そして、「ぐいっ」と心の深層部分まで踏み込んでくる描写。

この「ぐいっ」は米澤穂信の「ボトルネック」を読んで以来。素晴らしい筆致だった。

読み終わった時の「ほわー・・・」という開放感、満足感。

著者はまだ若い人みたいだけど(発行時で20代だったらしい)、素晴らしい文章力でした。脱帽です。

ただ、この時点ではまだ校正を専門にする人がいなかったのかな。自分が読んだ時でも3箇所ぐらいタイポがあった。この著者にはまって、「魔女の大暗号」とかも読んだけど、その時はタイポはなかった。重版する時この本のタイポもぜひ直して欲しいですね。

魔女の大暗号も非常に面白かったので、オススメ。正直、「図書館の魔女とそっくりなんですけど・・・」とは思ったけど。

「もしRPGの世界で殺人事件が起こったら」シリーズが3作まで出ているようで、なぜか1作目だけ無料ではなく、2/3作目がunlimitedの対象になってる。Kindle版は350円なので、まぁ買うけどさ、どうせなら3冊ともunlimited対象にしておい欲しかったな。

とまぁ、そんなことはともかく、手放しで「面白かった!」と言える本に久し振りに出会いました。

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