八槻翔「もしRPGの世界で殺人事件が起こったら。」3作を一気読みしたのでレビュー

  • 2018.08.26
八槻翔「もしRPGの世界で殺人事件が起こったら。」3作を一気読みしたのでレビュー

1作目:傑作、2作目:凡作、3作目:傑作

オカルトトリックを読んで以来、八槻翔氏の作品にはまっております。

この本は面白い!八槻翔「オカルトトリック」

RPGシリーズの1作目だけunlimitedで読めなかったけど、ちゃんと買ったよ。

2日で3冊、一気に読んだ。現在3作目までシリーズ化されているけど、1と2は同じ世界(2が1の続き)、3は別の話。RPGの世界で殺人が起こったら?というコンセプトだけが共通。

見出しにも書いた通り、1作目は非常に面白かった。RPG特有のルール(職業によって装備できるものが違ったり、魔導師はマナがなくなると魔法を使えなくなったりとか)のもとで、クローズドサークル殺人が発生し、それを解いていくという趣旨。

なるほどぉ、そういう小説プロットもあったかぁと純粋に感嘆です。なかなか魔王を倒しに行かないなぁと思いながら読んでいたら、まさかクローズドサークルミステリーだったとは。

1作目が非常に面白かったので、続けざまに続編にあたる2作目を読んだら、正直興ざめの内容だった。こんな内容で書くのだったら、続編は作らない方がよかった。

1作目が斬新なコンセプトで、かつ、キャラもたっており、後に真の主人公が明かされた時の驚き、そしてそのキャラの凄みなどが存分に味わえる小説だったのに、2作目は単純なRPGの話になっており、ストーリーもプロットも迷走、魔王の威厳など全然感じない、どこが面白いのか分からない凡作だった。

あとがきで「中盤から何度も書き直そうと思った」と作者が書いているけど、うん、書き直した方がよかったね。著者もプロットが迷走しているのを感じていたんじゃない?炎と氷の妖精(というか魔物)たちの性格も1作目と全然印象が違うし。

残念だなぁ、こんな弱いプロットと面白くもない展開、エンディングの小説を平然と出すんだ・・・と正直がっくりきていたけど、ダウンロードは済ませていたので、惰性で3作目を読んだ。

そしたら、これが面白い!「これこれ!こういう小説が読みたかった!」と、1作目で感じた斬新な世界、プロット、謎解きを味わえる。1作目はミステリーというには弱くて、後半の謎解きの部分も「うーん、無理あるよね」と思ったけど、3作目の謎解きはまさにクローズドサークルミステリーのそれで、ミステリーファンでも十分に楽しめた。

4作目は3作目の続編というか、最後に登場したキャラが主人公になるスピンアウト作品になるようだけど(2019年発売予定とのこと)、お願いだから、2作目のような凡作にしないでほしい。

2作目のインパクトの弱さは作者自身も分かっていることでしょう。これだけのプロットと筆致力がある著者のことだ。自作の評価ができないはずはない。

焦らなくていいから、少なくとも自分が納得いくレベルで作品を発表して欲しい。4作目を楽しみにはしているけど、続編ということで2作目の二の舞になることを危惧しております。

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