【レビュー】iPhone/iPadとPC/Mac間で簡単にファイル転送ができるEaseUS MobiMoverを試す

* 本記事はEaseUS(イーザス)社より依頼を受けたレビュー記事です。
* 記事を書くにあたって「実際に使った感想、いいところ悪いところは率直にすべて書きます」ということで了承を得ています。
* 記事を公開するにあたって事前にEaseUS社に原稿チェックをしていただいています。商品の情報や使い方に間違いがないか確認していただくためです。

MobiMoverとは

ひとことで言うと「iPhone/iPadとPC/Macでファイルのやり取りを可能にする」ソフトウェアです。

ただ、公式サイトに書いてあるような「1クリックで転送」というほど簡単ではありません。

ここ数年のiOS(最近はiPadOSも)はセキュリティが非常に厳しいため、他のデバイスとファイルのやり取りをしようとすると面倒な手順を踏むことになります。

その証拠にMacやPCでアップルが公式にサポートしているiTunes(MacはCatalinaになってから消滅したけど)でさえ、「なんだ、このめんどくさい手順は」と辟易してしまう。

だからこそ、こういったソフトが出てくるのでしょう。がっつり使ってみた感想は「いいね、とてもいい。iTunes(Catalinaでは「写真」とか「ミュージック」)で同期する必要なくなったわ」です。標準ソフト(標準機能)から乗り換えました。

iPhoneで写真や動画を撮って、日常的にMacや他のストレージにバックアップする人はそれだけでも使う価値があるソフトです。Macの「写真」ソフト(WindowsではiTunes)を経由しなくてもよくなり、直接ローカルストレージのHDDや外付けHDDにバックアップ保存できるようになります。

フリー版と有償版がある

有償版との違いは公式サイトの説明によると、このようになってる。

機能的には違いはなし。有償版ではサポートあり、商用利用可能ということなのでコンサルやSI、サービス化で使うことも可能になるのでしょう。

今回使ったのはフリー版です。

使用環境

パソコン側

・MacBook Pro 13インチ(2019年モデル) Catalina Core i7 2.8GHz クアッドコア 16GBメモリ 512GBSSD
・Surface Go

スマホ側

・iPhone 11 Pro 256GB iOS 13.1.2
・iPhone 7 32GB iOS 13.0
・iPad Pro 11インチ(2019年購入) 256GB iPadOS 13.1.2
・iPad(2018年モデル) 32GB

試用は主にMacBook Pro 13インチ(以下MBP)で行いましたが、確認のためSurface Goでも試しました。

以下のレビューではスクショはすべてMacBook Proの画面だけどSurface Goでも同じことができました。

早速試す

MBPをハブとしてiPadやらiPhoneやらとファイル転送するので、USB-Cを介してこんな感じで接続していました。

なお一応僕もITセキュリティエンジニア/コンサルタントの端くれなので、この手のソフトを使う時「情報をインターネット側に流していないよね?」ということは気になるので、Wiresharkでパケダンをしていました。

結果から言うと変なパケットは流れていなかったので安心していいと思います。

MacからiPhoneへファイル転送

MBPにiPhoneをケーブル接続して、MobiMoverを接続すると当然のようにiPhoneを認識して、メニュー画面が表示される(スクショはiPadになってるけど、転送テストはiPhoneでしました)。

まずMacから2.5GBほどの動画ファイルをiPhoneへ転送してみます。

MacはCatalinaになってからfinderにiPhoneが見えるようになりました。そこでOS標準機能である、finderを使って2.5GBの動画ファイルを転送したところ、1分22秒ほどで転送終了しました。

次にMobiMoverを使って同じファイルを転送してみます。

1分12秒ほどで無事終了。10秒ほどOS標準機能より速いけど、まぁこれは誤差の範囲でしょう。

それよりもMobiMoverを使うメリットは「転送しているプロセスが分かる」ということ。

iOSは12あたりからだったと思うけど、iOS側にも「ファイル」というファイラーが搭載され、Macとファイルのやり取りができたり、ファイル管理ができるようになりました。

しかし、ファイル転送をしている間進捗状況が表示されないので「本当に転送は進んでいるんだろうか?ひょっとしてフリーズしてない?」と心配になるんです。アップルらしからぬ不親切な設計ですよね。

特に僕は写真や動画をiPhoneで大量に撮って、それをiPadに転送し、動画編集し、youtubeにアップロードした後(「ビッケの部屋」よろしく!)、Macに動画をバックアップしてということを毎日しています。

写真はともかく、動画はファイルサイズが大きいのでプログレスバーが表示されないと「いつまで経っても終わらない・・・フリーズ?」と思ってしまいます。

MobiMoverはプログレスバーこそないものの「転送中 ○○%」と表示されるので安心感が全然違います

転送したファイルはどこ?

MobiMoverを使ってファイル転送すると、ファイルの種類によって自動的に振り分けてiPhone側に保存されます。

これが写真だとiPhone側でも「写真」アプリを開くだけで見えるんだけど、今回みたいに動画を転送して「映画」フォルダに転送完了と表示されても、「映画ってどこ?」って思いました。そんなアプリないし。

写真アプリの「ビデオ」に表示されるわけでもなく、探し回った結果分かったのは動画は「AppleTV」アプリの「映画」タブに保存されています。iPhoneにAppleTV入れてなかったのでAppStoreからDLしてようやく動画を確認することができました。

転送完了の画面に「AppleTVの映画タブで見られます」とか書いておいてくれると親切だったね。

iPhone→Macへファイル転送

おそらく本ソフトではメイン機能になるスマホからMac/PCへのファイル転送を次に試します。

「iOS端末からMacへ」というメニューをクリックすると、項目ごとに分かれた画面が表示されます。

音声とか

動画とか

その他とか。

とりあえず今回はフルバックアップしてみます。と言っても、大きな動画ファイルは今回はないのでファイルサイズ的には2.5GBほどです。

どこに保存するか聞いてくるので、デスクトップに「backup」というフォルダを作って、そこに転送します。

無事完了したのですが、結構時間かかりました。

「転送準備中」と表示されたまま待つこと28分。フリーズったかな?と思った頃に転送が始まりました。一旦転送が始まると速くて、1分10秒ほどで終了しました。

多分いろんなフォルダからいろんなメタ情報を読み取って、解析して、Macに保存するというプロセスに時間かかるんだろうなぁと想像。

保存先の「backup」フォルダには、さらに自動的にフォルダ分けされていました。

面白いのが「連絡先」のデータがHTMLで保存されていたこと。

iTunesを使ってバックアップすると「連絡先」は個別カードファイルのバイナリになるので、HTMLで一括保存するというのは視認性があっていいと思う。ただ、このファイルからiPhoneへ復元はできませんでした。

SMSもHTMLで保存されていました。そういや一番はじめに受け取った時ソフトバンクからこんなSMSが来ていたなと遠い目。

iPhone本体に保存されている留守録メッセージもバックアップされていました。これは面白い。Macだと普通にスペースバー押してQuickLookで音を聞くことができました。

iPad→iPadへのファイル転送

次にiPad Pro 11インチからiPad 2018年モデルへファイル転送をしてみます。MBPに2台のiPadを接続して「iOS端末からiOS端末へ」ボタンを押します。

どっちからどっちへか端末を間違えないようにして今回もフル転送。と言っても今回もファイル容量そのものはそんなに多くないので

さくさくと転送が終わっていきます。

ところが1つだけ失敗していました。

失敗していたのは動画ファイルで、原因と対処方法がテキストで確認できるんだけど、正直分からん。

この後この動画ファイル1つだけ個別に転送してみたけど、やっぱり失敗する。ファイル自体になにか問題でもあるのかもしれないけど、AirDropなどでも転送できるので致命的ではなく、深く考えないことにしよう。

写真/動画を個別に確認、転送できるのは大きな利点

iPhoneやiPadとMacを連携させる時(なんならiPhone同士でも)、標準の「写真」アプリで同期や転送ができるけど、ぶっちゃけいけてないよね。日常的に大量のファイルをやり取りする僕みたいな人間は正直使いたくないです。

その大きな理由の1つが、ファイルを個別にMacへドロップ転送できないということ。

これには2つ方法があるけど、2つともダメダメなんです。

1つはMacの写真アプリを立ち上げ、接続されたiPhoneのアイコンをクリックして、写真を表示させる。ここまではいい。Mac側からiPhoneの写真をレビューできるのは便利です。

で、「これとこれをMacに保存しよう」と思った時、普通写真を選択してMacのデスクトップとかにドロップするじゃないですか?でも今のMac/iPhoneの仕様ではこれだと保存できないんです。

一度写真アプリで「同期」ボタンを押して、あくまでもMacの写真アプリに取り込んでからでないと、Mac上の別のフォルダにドロップ保存できないんです。

アップルは「写真」ソフトで管理しなさいという思想なんだろうけど、こちとら数千枚〜数万枚の写真を常時やり取りしていて、また合計サイズが100GBを超えるような動画もやり取りしているので、iPhoneやiPadからMac経由で外付けHDDに保存したら、すぐにiPhoneやMacから元ファイルを消したいんです。

だから、本当はMac上から見えているiPhoneの写真もしくは動画ファイルを直接外付けHDDにドロップしてバックアップ保存したい・・・けどできない。一度Macの写真アプリに取り込む必要があるので、最終的にiPhoneとMacの写真アプリ両方からファイルを消すという二度手間をしないといけない。

Catalinaから使えるようになったfinderに表示されたiPhoneでも同じで、finderからはiPhoneの写真にはアクセスできない(もちろん動画も)。

セキュリティ上の問題であることは分かるけど、最近のアップルって中途半端な仕様が多いよね。いつまで経ってもソフトキーボードに矢印キーが搭載されないし(iOS13でカーソルを動かしやすくなりました!とか発表してたけど、「そこじゃねーだろ!」って思いましたよ)。

そこで今回のMobiMover。接続したiPadやiPhoneの写真をクリックすると

iPhone側の写真や動画を確認できます。動画も画質は荒いけどプレビューできます。

転送したいファイルを選択して、Macのローカルに直接転送できるんです。いやー、これは便利!当たり前っちゃ当たり前な機能なんだけど、アップル標準のソフト/機能ではできないだけに、この機能1つだけとっても「こっちに乗り換えるわ!」って思いました。

ちなみに写真だけでなく、音楽ファイルも個別に直接転送できます。これも標準ではできないことなので超便利。

例えばiPhoneにしか保存されていないMP3ファイルを、新しく買ったウォークマンに転送したいという時。

標準機能だと必ずiTunesで同期する必要があるんだよね。MobiMoverを使えばiPhoneからウォークマンに直接転送できる(ウォークマンのフォルダが見えていることが前提だけど)。

アプリ転送は使えない

機能があるので一応試しはしましたけどね。

別のiPhoneに転送したところ当然失敗しました。まぁそれはそうですよね。これが可能になるなら有料アプリがいくらでもコピーし放題になっちゃいますから。でもそれならなんでこの機能があるんだろ?同じAppleIDならコピーできるはず?

でもまぁ本当に新しいiPhone側で今までのアプリが必要なら、正規のAppeIDでAppStoreにログインして、ダウンロードし直せばいいだけなので、この機能が使えなくても問題はないでしょう。

*追記*
EaseUS社によると、アップル側の制限でiOS8.2以上では対応していないそうです。もうiOS8以前を使っている人はほとんどいないと思われるため、機能を削除してもいいかもしれませんね。

動画のダウンローダーを試す

これは巷でよく見かける動画ダウンローダー。なぜこの機能がこのソフトにあるのか不思議だけど、あるものは試してみよう。

YouTubeの僕のチャンネルにアップしている動画から1本ダウンロードしてみました。

普通にMacに保存できたので、iPhoneにも落としてみた。

できました。あっさり。

あくまでオマケ的な機能だと思うけど、今でもyoutubeは有料アカウント(プレミアム契約)にしないとオフライン保存できないので、これはこれで便利だと思う。

朝起きてから登録チャンネルで更新された見たい動画を落としておいて、通勤電車でオフラインで見るということが可能になるね。

なお、一応アマゾンプライムビデオの動画で試してみたけど、当然ダウンロードはできませんでした。

まとめ

いい点

・普通に便利
・iTunesや「写真」「音楽」ソフトはインターフェースが分かりにくくて、かつ直接MacやWindowsのローカルストレージに保存できないので、置き換えソフトとして十分使える
・ダウンローダー機能は動画を見る人には便利
・iTunesや「写真」「音楽」ソフトを使わずにローカルストレージにフルバックアップできるのも便利

改善して欲しい点

・Mac/PC→iPhone/iPad端末へ転送する時フォルダ指定ができると便利なんだけど・・・(これはCatalinaのfinderでもできない機能だけど、転送した後iPhoneの「ファイル」でいちいちファイル操作するのは面倒)
・アンドロイドにも対応して欲しい(有償でもいいよ)
・エクセルなどのファイルにも対応して欲しい(現状はJPGやPDFなど対応しているファイル形式のみ転送できる)
・できたらiPhone/iPadアプリが欲しい。iPhone同士を直接接続して、iPhoneからファイル転送の操作ができると超絶便利になると思う
・「連絡先」のロールバックに失敗する(iPhone2台、iPad2台で試したけどすべて失敗)
*追記*
連絡先のロールバックについてEaseUS社からの回答では、バージョン4.9とiOS13で不具合が生じているそうです。次のバージョン5.0で修正予定だそうです。
・日本語が若干変

中国製のソフトや文書にありがちな「意味は分かるけど普通は使わない」という日本語が結構目につきます。

安くはないけど、ITに強い、ちゃんとした翻訳会社を使って少なくともUIのところは自然な日本語にして欲しいですね。

とまぁ、いろいろ書いてきたけど冒頭で述べた通り、「これいい〜、これからはこれ使うわ〜」というソフトでした。

レビュー依頼があったので初めて知った、使ってみたソフトだったけど、標準ソフト/標準機能を置き換えるだけの便利さがあるソフトでした。

今の機能にもっと便利な機能を追加して(例えばiOS→Android転送対応とか、バックアップの世代管理ができるとか、iPhone同士で直接転送できるとか)、それを有償にするとかにして、よりパワーアップして欲しいですね。

iOS側の機能制限があるのかもしれないけど、iOS端末にフォルダを掘っていって、そこに動画ファイルとか写真ファイルを直接転送できると超絶便利です。写真アプリを経由したくないのですよ。

これからもがんばって開発を続けてもらえればと思います。