親父がオレオレ詐欺にひっかかりそうになっていた話

親父がオレオレ詐欺にひっかかりそうになっていた話

まさか自分の父親がひっかかるとは

今年1月に亡くなった父だが、その直前にオレオレ詐欺にひっかかり、振込寸前までいってた。

テレビなどではよく聞いていた話だが、まさか身内でこんなことが起こるとは思ってもみなかった。

ここではその顛末を書いてみたい。

息子が会社の金を横領したと電話がかかってきたらしい

まさに「親父?オレなんだけど・・・」と電話がかかってきたらしい。

ちなみに自分が親父に電話をかける時は「もたちぃ(もちろんほんとは本名)だけど」と言っていたにも関わらず。

で、その仮想息子が言うには「会社の金を横領してしまった。明日までになんとかしないと大変なことになる」とかなんとか。

明日までになんとかすると、なんとかなるということ自体変な話だが、親父にとってはなんとかなると思ったのだろう。

「いくらやねん」と聞くと、500万とのこと。

幸か不幸か、一人暮らしの老人だった父に現金で500万はあったのですな。

すぐさま、メインバンクに通帳と実印を持って、行ったらしい。

窓口で、指定口座番号に500万を振り込もうとした時に、窓口の行員が怪しいと思って、ストップをかけたらしい。

行員は警察に連絡をし、警察がやってきて親父と話をする。

息子が大変なことをしたと、まるで疑っていない親父は頑強に振り込もうとする。

そこで警察はなぜか妹の旦那さんに電話をした。その電話で旦那さんは親父を説得して、その場は収まった。

旦那さん(義理の弟)→妹→自分と電話があり、夜親父に電話をした。

騙されたことをまだ分かっていなかった親父

自分からすると、これだけ世間を騒がせているオレオレ詐欺にいとも簡単に引っかかり、銀行や警察、妹夫婦まで巻き込んだ張本人だから、電話では「騒がせて悪かったな」と謝ってくれると思ってた。

ところが実際はそうではなかった。

会話をしているとなんとなく分かってきたのは、「この親父、このオレが横領したとまだ本気で思ってる」ということだった。

だから、なんで周りがよってたかって振込を止めたのかが分かってない。

そして、電話をかけた自分に怒ってさえいる。「お前、会社の金を横領するなんて、なんてことをしたんだ」みたいな。

40分かけて丁寧に説明をしても、まるで人の話を聞いていないし、この息子はなにをしでかしたんだという怒りも電話越しに伝わってきたので、40年ぶりぐらいにマジギレした。

「あんた、自分がしでかしたこと分かってんのか!あんたが勝手に詐欺に引っかかって、そのせいで銀行も警察も妹夫婦も全員走り回されたんやぞ!」と。

あれだけでかい声で怒鳴ったのは、ガキの時のケンカ以来だわ。父親をあんた呼ばわりしたのも初めてだった。

「もう話したくもない。一人で落ち着いて考えて、みんなに謝りたいと思ったら電話してきてくれ。それまで電話しないでくれ」と啖呵きって、ガチャン。

その2週間後に親父は死んだ。

もちろんこの件で心身疲れたとか、そういうのが死因ではなく、インフルエンザをこじらせての死亡だったのだけど、ガチャンと電話を切ったまま親父とは1度も言葉を交わすことなく、親父は逝ってしまった。

この2週間の間に大阪に行く用事もあったけど、実家には顔を出さなかった。

警察から親父の死亡連絡を受け、遺体を引き取りに行った時、その2週間の仕打ちだけが心残りだった。

オレオレ詐欺に引っかかった当日は親父自身に考えてもらおうと荒療治に出た。それは後悔してない。

でも、その1週間後に大阪に行った時には顔ぐらい見せるべきだったと後悔してる。

老人ばかり狙うオレオレ詐欺。なんとかならんのか、この世界。

 

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