ゴルフが衰退産業になりつつある話

ゴルフが衰退産業になりつつある話

ゴルフ場の倒産が加速している

ヤフー!のトップニュースに記事が掲載されたので、SNSで拡散されていたが、ゴルフ場の倒産件数がリーマンショック時に迫る勢いらしい。

若者敬遠、ゴルフ場の倒産急増 預託金の償還に対応できず廃業のケースも

ゴルフ場経営の2トップはPGMとアコーディアだけど、2015年あたりの売上規模でPGMが792億円、アコーディアが485億円となっていて、この2社だけで業界全体の63%を取ってる。

まるで、キヤノンとニコンがシェアを独占しているデジカメ業界みたいだ。売上が斜陽になりつつあるのも似てる。

ゴルフ場の問題点

自分も以前少しだけやってた。営業案件で接待ゴルフをする必要があり(エンジニアなのに・・・)、どうせするならうまくなりたいと1年ほどは練習場も通った。

おかげで、スコアが上がる・・・こともなく、おまけにおまけをしてもらって(空振りは見なかったことにしてもらうとか)、ベストスコアは129という、「ボーリングならよかったねぇ」な状態。

1年ほど自分的には真面目に練習したし、ラウンドも何回かした。だから、ゴルフの楽しさは知ってる。

初夏の新緑が映える時期に、気の合うメンバーと一緒に広々とした芝生の上を歩きながらラウンドしていくのは、最高の開放感。

昼の休憩時にはビールを飲み(帰る時にはアルコールが抜けてるから、昼ビールを飲む人が多い)、18ホール回ったら、クラブハウスの風呂に入って、まったりコーヒーでも飲みながら(この時はさすがにビール飲む人はいない)、ラウンドを振り返る。

でも続かなかった。スコアが上がらなかったというのもあるけど、もっと根本的な問題があり、高齢者以外ゴルフ人口が減っている理由と共通することも多いと思うので、挙げてみる。

遠い

自分は東京でも郊外に住んでいて、どちらかというと新宿に行くより山梨に行く方が近いような土地に住んでる。

ゴルフ場に行こうとなると、たいていは千葉や茨城のゴルフ場になり、朝4時や5時起きで出発となることが多い。

ラウンドして、さぁ帰ろうかとなると大体16時ぐらいになっていて、渋滞に巻き込まれることも多いので、家に帰るとすっかり夜ということがほとんど。

休日が丸1日潰れてしまうわけ。

ゴルフが好きで好きでたまらない人ならそれでもいいんだろうけど、なんちゃってでやってる人間からすると「丸1日潰れるのはなぁ」と感じる。

高い

平日にゴルフ休暇取って、安価な地方のゴルフ場を回れる富裕層とか経営層ならまだしも、一般社員だと土日のどちらかしか予約を取れず、そうなるとやはり高い。

まじめにゴルフするなら、平日の夜に打ちっぱなしで1時間ほど練習を週に1-2回し、月に1度はラウンドする。

高速代や練習場、ゴルフ場の費用、アクセサリー(ゴルフボールなど)を合計すると下手したら月に10万ぐらいかかることもある。

これでは若者は敬遠してしまう。

車必須

中には電車やバスで行ける場所もあるけど、そもそもラウンドはかなり早い時間にクラブハウスに入ることが多いので、公共機関が動いていないことが多い。

自然と、自家用車で向かうことになり、住んでる場所がまちまちだと誰かの車で乗り合いでということも難しい。

だから、車を持っていることが前提みたいになってしまう。

ゴルフ宅急便なんてのもあるけど、正直「そこまでして・・・」という感じ。

下手っぴには辛いラウンド

一緒に回るメンバーは優しいから、空振りやOBも「いいよー、見なかったことにしよー」と許してくれる。ゴルフする人って、たとえ接待ゴルフだったとしても「みんな優しいなぁ」と感じたものだ。

しかし、問題は、下手っぴの場合なかなか先に進めないので、後ろが詰まってくるという緊張感がある。

一緒に回ってるメンバーは許してくれても、いつまでももたもたしてると、後ろのツアーが「なにやってんだよ、さっさと開けろよ」と無言のプレッシャーをかけてくるわけ。

これは辛い。

じゃぁ、どうすればいいのか

旧来の硬派なゴルフ場はそのまま残っていていいと思うのですよ。会員権を持っている富裕層は、誰にも邪魔されず、マイペースでゴルフしたいはずだし。

ただ、上記の記事にもあるけど、新規開拓、特に女性客を増やしたいとなると、まったく別の観点が必要になる。

結婚していて、ましてや小さい子どもがいる家庭の旦那がゴルフなぞしようものなら「たまの休日に家庭サービスほったらかして、給料も安いのにゴルフかよ」と、奥さんはブチ切れるわけ。

結婚間近な仲のいいカップルも同様でしょう。週末にデートしようという時、「じゃぁ、ゴルフ場行こうよ!」とはならんだろう。

だから、将来のゴルフ人口増加を見据えて、この層を狙っていくには、「ゴルフ場を一大エンタメスペースとする」というコンセプトが必要だと思う。

たとえば、休日はショッピング客でごった返す御殿場のモールに隣接してゴルフ場を作る。

「近くに」ではなく、「真横」に作るわけ。

今さら、そんな土地はないということであれば、逆の発想で、今のゴルフ場にモールなり、イオンみたいな総合ショッピング店を作る。

ほかにも、温泉や映画館、プール、簡単な遊園地施設があれば完璧。

なぜかというと、ゴルフを「スポーツ」として捉えるのではなく、「レジャーの一環」として訴求するわけ。

家族4人でこういった総合施設に出かける。

奥さんはモールでショッピングを楽しむ。

子どもは隣の建物に設置された数十台のテレビで、アニメ専用チャネルを見て時間を過ごす。今どきHuluやNetFlix、Abemaを契約するとインターネット経由でアニメを流せられるから、経費もそんなにかからないはず。

で、旦那は横のゴルフ場でラウンドする。ただし、9ホールのハーフをデフォルトに。

自分もそうだけど、「やってみたいけど・・」という若者(自分は若者ではない、念の為)に、いきなり18ホール回れというのは大変ハードルが高い。値段も高いし。

ではなく、レジャーの一環なので、「2時間9ホール回ってみません?クラブも貸します。お値段は4,000円です」とかがデフォルトになると、気軽に回ってみようかとなるはず。

そこで「あんたが回るなら私もやってみたい」と、相方の女性が興味を持ってくれたら、めっけもん。

子どもはアニメや映画、プールなどで遊ぶわけだが、施設が貸し出すGPSタグで位置管理をし、スマホから子どもがどこにいるか分かるようにする。ストリーミング放送を見せる場合は場所は固定だから、監視カメラをつけて、確かに子どもがそこにいるというのを映像で確認できるようにもする。

もっと言えば、子どもも一緒にできるラウンドがあると最高。

パターゴルフは言うまでもなく、1-2ホールだけでもいいので、子どももプレーできるよホールを作る。もちろん子どもの身長に合わせたクラブも貸し出す。

そうすると、奥さん含めて家族全員で「ゴルフを経験してみよう」ということができる。

ゴルフって、スタートの敷居が高いので、なかなか新規に始めようという人もいないわけです。

クラブ揃えるのに最低でも5万はかかるし、まったくのド素人がいきなりラウンドするのは迷惑だし、ラウンドする時のマナーもある。

その取っ掛かりとして、「気分だけでもホールを味わってみない?」という家族全員体験できるショートホールを用意するわけです。

1ホールいくらではなく、30分いくらで貸し出す。

旦那は、本格的ではないにしてもラウンドできるし、家族サービスにもなるし、奥さんや子どもへの理解も深まるかもしれない。

経営状態が厳しい中、大型投資は難しいかもしれないけど、高齢者でさえゴルフ人口が減っている今、手を打たないと、ますます斜陽していく運命ではなかろうか。

 

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