レシート買取アプリ「ONE」騒動に見る個人情報の感じ方

レシート買取アプリ「ONE」騒動に見る個人情報の感じ方

1日持たずに買い取り停止の事態

17歳の天才プログラマーがローンチしたと話題になったレシート買取アプリ「ONE」。

こんなの3日も持たないだろうと思っていたら、1日も持たなかった。

ちょうど去年の今頃スマホで撮った商品を無審査で買い取ってくれる(正確には質屋扱い)「CASH」と同じ事態になるんじゃない?と思っていたら、案の定(CASHはその後DMMに買収され、普通の古物商になった)。

身分を偽装しない限り、1人あたり1ヶ月で最大3,000円程度(手数料かかるので実際には3,000円未満)とはいえ、元手のかからないレシートが少しでもお金になるならと殺到するだろうなと思ってた。

16時間で8.5万のダウンロード、約7万人のユーザーから24.54万枚のレシートを買い取ったそうだ(公式および開発者のtwitterによる)。

1枚10円だから、ローンチ後16時間で240万円の出費ですか。かなりの資本を集めたみたいだけど(1億ぐらいらしい)、このペースでいくとひと月で1億近い出費が必要になる。

去年CASHで同じことが発生し、DMMという大手に買収という流れがあるから、ひょっとして「ローンチ前に話題を呼ぶ」→「ローンチ後すぐにサービス停止で、さらに話題を呼ぶ」→「資本金が追いつかないと思わせる」→「アイデアは面白いので大手が買収に動く」というのを狙った確信犯?とすら感じてた。

今後どうなるかは分からないが、今回ローンチ前から注目していたことがある。それは個人情報の感じ方だ。

漏洩は許さないが、売るのはいいのね

住所、氏名、年齢、電話番号等個人を特定できる情報を個人情報と言う。それがネットなり、物理なり(配達員がハガキを落としたとか)で、漏洩する事件が発生すると、世の中蜂の巣をつついたような騒ぎになる。

どこまで漏れたのか、その原因はなにか、再発防止策はどうなっているのか、補償はどうなのか。

しかし、17歳の青年が作ったという要因はおいておいたとしても、どこの会社か分からないところの、いつまで続くか分からないサービスにお金になるなら第3者に簡単に渡すんだ、と思ったの。しかも「集めた情報は売ります」と明言しているのに。

個人が特定されない形に加工して第三者に売却すると言ってるけど、そんなの信頼するの?

このアプリの場合身分証明書として、免許証のコピーをアップロードした人も多いはず。

免許証なんか偽造されたら、なんでもできちゃうよ。なのに、月に3,000円にもならないお金のために、渡すんだ。

ただ、開始16時間という短さではあるにしても、7万人が利用したという数字は個人的には「案外少ないな」と思った。

たった3,000円のために個人情報を渡すなんて気持ち悪いと思った人が結構いたんじゃないかな。

今後の展開

開発者のツィートを見ていると、あと2週間くださいと言ってる。ニュースでも「本人認証に1ヶ月待ち」とか言われてる。

2週間あればなにが変わるのか?

本人認証に1ヶ月待ちってどういうこと?だって、本人認証は別の企業のサービスをAPI使って行っているだけでしょう?API提供元がパンクした?まさか。

多分株主と運転資金の計算をしているんだろうなって想像する。集めた個人データを売却する先と時期の相談をし、キャッシュフローが間に合うか調整しているんだろうって。

で、そうこうしているうちに、LINEとかメルカリあたりが買収もしくは事業譲渡の話を持ちかけて、再スタートってシナリオが見える。まさに1年前のデジャヴ。

若い人が起業して新しいサービスを始めるのは見ていて楽しいし、がんばって欲しいと思うけど、あまりにも穴だらけの事業計画でしょう。誰か軌道修正をアドバイスできんかったのか。

1日の買い取り数を先着5,000人とか抽選にするとか、いろいろ方法はあっただろうに。

いずれにせよ、個人情報は簡単に渡すべきものではない。「マスキングして(個人を特定されない形で)、利用します」と企業側が言っていても、信用してはいけない。

自分はたとえ相手がマイクロソフトでも、アップルであっても、「第三者に渡すことがある」というサービスには登録をしない。ついこの間Facebookの事件が大騒ぎになったばかりなのにね。

 

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